【患者】40代後半 男性
【主訴】5日前にスノーボードで転倒した。首の後ろが痛く頭が重い。
【既往歴】―
【現病歴】5日前のスノーボードによる転倒で後頭部から背中を打撲したことから、後頚部に痛みと頭重感を発症。
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【現症】頚部屈曲及び伸展時に第3頚椎(以下、C3)から第4頚椎(以下、C4)棘突起周辺に痛みが出現し、頭重感を伴う。日常生活上の頚部可動域制限は確認出来なかった。
【施術と結果】本症例は、後頚部に痛みと頭重感を訴えており、目視及び触察にて痛みを訴える部位の皮下出血や腫脹及び熱感が感じられないことから、後頚部の筋緊張が痛みの要因と考えた。
はじめに、後頚部を触察したところ、痛みを訴えるC3からC4棘突起周辺に筋緊張を確認した。筋緊張部位に緩消法を約2分施術し、筋弛緩を確認した結果、頚部屈曲時のC3からC4棘突起周辺の痛みは10から7(NRS改変)と小さくなった。改善が見られたことから、さらに同部位周辺の筋緊張部位に約2分施術し、筋弛緩を確認した結果、頚部屈曲時のC3からC4棘突起周辺の痛みは10から5(NRS改変)と小さくなった。
また、頚部伸展時のC3からC4棘突起周辺の痛みは10から8(NRS改変)と小さくなったが、第4胸椎(以下、T4)棘突起より右外方約4cmの範囲につっぱり感が出現したとの報告を受けた。同部位周辺を触察したところ、筋緊張を確認したため、緩消法を約2分施術し、筋弛緩を確認した結果、主観によりつっぱり感が消失し、頭重感も5割軽減したとの報告を受けた。
改善が見られたことから、さらに同部位周辺の筋緊張部位に約4分施術し、筋弛緩を確認した結果、頚部屈曲時のC3からC4棘突起周辺の痛みは10から1(NRS改変)と小さくなり、頚部伸展時のC3からC4棘突起周辺の痛みは10から3(NRS改変)と小さくなった。また、主観により頭重感が消失し、身体が温かくなってきたとの報告を受けた。
スノーボードシーズンが始まったばかりで怪我をしてしまい、次のスノーボード合宿までに改善できるか不安だったが、これから安心して滑りに行けると喜んで頂けた。