【患者】40代後半 男性
【主訴】約1週間前、寝起きの際にベッドから立ち上がる時に腰痛になった。日中は何とかなるが、毎朝の寝起きが辛い。
【既往歴】―
【現病歴】約1週間前の起床時から腰痛を発症。
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【現症】椅子座位からの起立動作による重心の上方移動時に、第4腰椎(以下、L4)棘突起より左右外方2横指の脊柱起立筋周辺の深層部に痛みが出現。胸腰部関節可動域(以下、ROM)は自動にて屈曲約30°、伸展約10°で同部位周辺に痛みが出現。
【施術と結果】本症例は、L4棘突起より左右外方2横指の脊柱起立筋周辺の深層部に痛みが出現していることから、その要因として腰部筋群の筋緊張による血行不良と考えた。目視及び触察にて痛みを訴える部位の皮下出血や腫脹及び熱感がないことを確認。深層部の痛みは施術時間がかかることを説明し、施術を開始。
はじめに、腰部側面を触察したところ、筋緊張を確認した。筋緊張部位に緩消法を約10分施術し、筋弛緩を確認した。結果、胸腰部ROM自動屈曲約30°での痛みは10から8(NRS改変)と小さくなり、伸展約10°での痛みは10から6(NRS改変)と小さくなった。症状の改善が見られたことから、さらに同部位の筋緊張部位に約20分施術し、筋弛緩を確認した。結果、胸腰部ROM自動屈曲約30°での痛みは10から6(NRS改変)、伸展約10°での痛みは10から3(NRS改変)と小さくなった。
さらに同部位の筋緊張部位に約20分施術し、筋弛緩を確認した。結果、胸腰部ROM自動屈曲約30°での痛みは10から3(NRS改変)、伸展約10°での痛みは10から0(NRS改変)と消失した。
胸腰部ROMは自動にて屈曲約45°、伸展約30°と大きくなり、椅子座位からの起立動作時のL4棘突起より左右外方2横指周辺の痛みは10から3(NRS改変)と小さくなった。
深層部の痛みは残存しているが、日常生活上の胸腰部ROM制限が確認出来なくなるほど改善したことで大変喜んで頂けた。