【患者】20代前半 女性
【主訴】2ヶ月くらい前に一度整体に行った後から右の足が痛くなった。
【既往歴】ー
【現病歴】2ヶ月くらい前に腰部の疲労があった為、整体に一度行ったが、その後から右下肢痛及び痺れ(大腿部後面から下腿部後面まで)が発現した。近医整形外科を受診し、MRI検査の結果、腰椎椎間板ヘルニア(L4.L5及びL5.S1)と診断を受け、鎮痛薬を服用していた。同様の症状の知人が当院で改善した事を知り、紹介され来院された。
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【現症】腰部に痛みはないが、右下肢(大腿部後面〜下腿部後面)に安静時痛(騎座位時)及び痺れがあり、特に下肢伸展時に強度の痛みが発現する。症状は痛みと痺れであり、感覚鈍麻等の麻痺症状は認められなかった。
【施術と結果】本症例は約2ヶ月前に整体に行った後から右下肢痛が発現したとの事であったが、2ヶ月経過している事から外傷性ではないと考えた。
更に近医整形外科で腰椎椎間板ヘルニアの診断を受けてはいるものの、感覚鈍麻等の麻痺症状が確認できなかった事から本症例は腰部の筋緊張による下肢への血行不良が要因であろうと考察した。
下肢痛及び痺れの箇所が大腿部後面〜下腿部後面に限局されていた為、同箇所の真上である右腸骨稜上縁周辺に筋緊張があると予想し触察すると明らかに筋緊張が確認できた。同部位に緩消法を約5分行い、筋弛緩を確認した。その結果、右下肢(大腿部後面〜下腿部後面)の騎座位時の安静時痛は10から0(NRS改変)と消失し、痺れは主観で消失したとの報告を受けた。また、立位に於ける下肢伸展時痛も発現しなかった。僅か5分の出来事に大変驚きの表情でした。
その後の時間は完治の為には腰部全体の筋弛緩が必要な事を伝え、約30分腰部の筋弛緩を行い終了した。