【患者】50代後半、男性
【主訴】足が動かしづらい、引きずりながら歩く、両腕が動かしづらい、特に左側。
前かがみ姿勢になっているので腰痛もあり治したい。
【既往歴】パーキンソン病
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【現病歴】約3年前、跛行、左手の脱力感が発生し、近医内科を受診し、パーキンソン病と診断された。投薬を受けるも症状にほぼ変化はなく当院を受診された。
【現症】椅子の周りを2周ほどしてもらい、歩行の速度を確認。1周するのに15秒かかった。
【施術と結果】本症例はパーキンソン病の症状として、下肢の関節拘縮を訴えており、頸部の筋緊張による頸動脈の圧迫にて脳への血行不良が生じていることが一つの要因と考えられたため、先ずは右頸部の上部筋緊張を確認し、緩消法にて約1分弛緩し、左頚部も同様に筋緊張を確認し、緩消法にて約1分弛緩した。もう一度、椅子の周りを歩いて頂くと、施術前は1周約15秒を要していたが、約8秒に減少した。更に同部位を2分ずつ弛緩し、もう一度椅子の周りを歩いて頂くと約5秒ほどで歩けるようになった。
次に、頚部の筋緊張は腰部の筋緊張が要因であることと、腰痛も腰部の筋緊張が要因であることから、腰部後面の筋緊張を緩消法にて約2分弛緩し痛みを確認した。痛みは10から6(NRS改変)と小さくなった。更に10分ほど弛緩し痛みは10から0(NRS改変)と消失した。大変喜んで頂き、「アカデミーに入会して再来します」と言って帰られた。