【患者】70代後半 女性
【主訴】右腕が回し辛く、作業をする時に右腕が使い辛い。
【既往歴】-
【現病歴】3年程前から右肩関節の可動が悪くなり、右腕にて行う動作が困難になっている。
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【現症】安静時痛は無く、動作時に右肩関節周辺に突っ張り感と痛みが有り、右肩関節可動域制限(以下、ROM)は自動で外転約90°と制限が見受けられる。
【施術と結果】本症例は、触察したところ熱感も無く、目視しても組織損傷が確認できず、3年程前から続く突っ張り感と痛みである事から、右肩関節周辺の筋緊張が要因であろうと考えた。
はじめに、右肩関節ROMが外転時に制限が見受けられる事から推察し、右肩関節背側周辺を触察すると、右上腕骨小結節稜付近から右肩甲骨下角付近の筋緊張を確認した為、緩消法を約2分施術し筋弛緩を確認。結果、突っ張り感が主観で2割減との報告を受けた為、引き続き同部位の筋緊張部に緩消法を約2分施術しさらに筋弛緩を確認。結果、突っ張り感が主観で5割減との報告を受け、右肩関節ROMは自動で約120°と大きくなり、痛みも10から6(NRS改変)と小さくなったが、筋緊張部位が残存する為同部位を約5分施術。筋弛緩を確認した結果、突っ張り感が主観で8割減との報告を受け、右肩関節ROMは変化が生じなかったが、痛みが10から3(NRS改変)と小さくなった。施術箇所の筋弛緩ができた事と右肩関節ROMに変化が生じなかった事から、右肩甲骨周辺の筋緊張を推察し触察したところ、右肩甲骨上角から下角にかけて筋緊張を確認した為、緩消法を約2分施術。筋弛緩を確認した結果、突っ張り感が主観でほぼ消失との報告を受け、右肩関節ROMは自動で約150°と大きくなり、痛みも10から1(NRS改変)と小さくなった。
右腕がほぼ痛み無く動かせられる事に驚き、これで右腕を使う作業が楽に行えると喜んでいた。