【患者】20代後半 男性
【主訴】3週間前のテニス後から右手首が痛い。
【既往歴】ー
【現病歴】約3週間前にテニスをプレイ中、右手のフォアハンドで強打した際に右手関節背側に痛みが発現した。近医整形外科を受診し、レントゲン検査の結果、骨には異常がなかった。自覚症状としては痛みの程度は軽度であり、日常動作に於いては支障をきたす程ではなく、2週間ほどテニスのプレイはせず安静にして様子をみていた。その結果、痛みは軽減しプレイが出来る程にはなったが、まだ痛みが残存している為完治を願って来院された。
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【現症】痛みは右手首背側に限局され、橈骨茎状突起辺りに手関節掌屈時及び掌握動作時に動作痛が発現する。安静時痛はなく、腫脹や熱感は認められなかった。
【施術と結果】本症例はテニスのプレイ中に発症した右手関節痛であるが、当初の症状がご本人からの報告によると軽度である事と触察により、熱感や腫脹が確認できなかった為、外傷ではなく衝撃による筋の緊張の結果、血行不良が手関節の痛みの要因であろうと考えた。
先ず、痛みを訴える右手関節背側の橈骨茎状突起辺りを触察し筋緊張部位を確認し、同部位に緩消法を約30秒行い筋弛緩を確認した。その結果、右手関節掌屈痛が10から8(NRS改変)と小さくなったが思った程の変化ではなかった為、同部位の約10cm近位である指伸筋筋腹の緊張部位を触察、確認し、緩消法を約2分行い筋弛緩を確認した。
その結果、右手関節掌屈痛は10から0(NRS改変)になり消失し、同時に掌握時痛も10から0(NRS改変)になり消失した。その後の時間は再発防止の為に必要と考える腰部の筋緊張を触察により確認、弛緩し終了した。終了時には明日、テニスが出来そうですと笑顔で報告を受けました。