【患者】50代後半 女性
【主訴】3ヶ月くらい前から特に原因はなく両肩が痛く、怠い。
【既往歴】ー
【現病歴】約3ヶ月前から誘因なく
左右肩関節から上腕部にかけて痛みと倦怠感が発症した。近医整形外科を受診し検査をするも異常は無く、経過観察していたが改善せず来院された。
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【現症】左右肩関節の痛みは肩関節前方に限局され結帯動作時が顕著であるが、その他の動作痛は認められず、可動域制限も認められない。上腕部の倦怠感は安静時に発現し、上腕部全体に自覚し、動作による増悪は認められない。
【施術と結果】本症例は左右肩関節から上腕部にかけての痛み及び倦怠感を訴えているが、特に誘因なく発症し、近医整形外科での検査も異常がない事から筋緊張による血行不良が要因であろうと考えた。
先ず結帯動作痛に対応する為、結帯動作痛の要因は肩甲下筋辺りの筋緊張が関わっているだろうと考え、左腋窩から左肩甲下筋辺りに緩消法を約1分行い筋弛緩を確認した。その結果、左肩関節の結帯動作痛が10か0(NRS改変)となり痛みが消失した。同様に右肩甲下筋辺りに緩消法を約1分行い筋弛緩を確認し、右肩関節の結帯動作痛は10から0(NRS改変)となり痛みが消失した。
次に上腕部の倦怠感の要因として鎖骨下静脈周辺の筋緊張を疑ったが触察した結果、筋緊張が確認できず、次に小胸筋付着部である烏口突起下方周辺を触察すると筋緊張が確認できた為、先ず左小胸筋辺りの筋緊張部位に緩消法を約1分行い筋弛緩を確認した。その結果、主観で左上腕部の倦怠感が8割減少したとの報告を受けた。効果が確認できた為、引き続き同部位周辺の筋緊張部位に緩消法を約1分行い筋弛緩を確認した。その結果、主観で左上腕部の倦怠感が消失したとの報告を受けた。
その後同様に右小胸筋辺りに施術し、倦怠感が消失した。残り時間は再発防止には腰部の筋弛緩が重要と考え、腰部の施術を行い筋弛緩を確認し終了した。一度の施術で症状が消えて笑顔で帰路につかれた。