2週間前のゴルフのプレイ後に発症した左股関節痛の改善例
【患者】60代後半 男性
【主訴】ここ最近ゴルフをやる機会が多かったせいか、2週間位前から左の股関節辺りが痛い。
【既往歴】高血圧症 脊柱管狭窄症
【現病歴】ここ最近ゴルフをプレイする機会が多く2週間位前にプレイ後、左股関節前面に痛みが発現した。プレイが出来ない程の痛みではない為、その後何度かゴルフをし、悪化傾向ではないが痛みが軽減しない為来院された。
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【現症】左股関節辺りに安静時痛はなく、痛みは運動痛に限定され可動制限は認められない。軽度の歩行痛と左股関節開排時及びゴルフスイングのインパクトからフォロースルー時に左鼡径靭帯下方の腸骨筋辺り及び上前腸骨棘付着部から遠位約10cmの範囲の縫工筋辺りに痛みが発現する。
【施術と結果】本症例はゴルフのプレイ後に発症した左股関節痛であるが、安静時痛が確認できない事、痛みの程度が発症当初から軽度である事などの事由により、外傷性の怪我ではなく、左股関節周辺の筋緊張による血行不良が痛みの要因であろうと考察した。
痛みが発現する部位をご本人に指差ししていただくと左鼡径靭帯下方の腸骨筋辺りを指示された為、触察により同部位を確認すると筋緊張が確認できた。同部位に緩消法を約1分行い筋弛緩を確認した。
その結果、歩行痛が10から2(NRS改変)となった。痛みが軽減した為、引き続き同部位及び縫工筋辺り(上前腸骨棘付着部から遠位約10cmの範囲)まで施術範囲を広げ緩消法を約3分行い筋弛緩を確認した。
その結果、歩行痛は10から0(NRS改変)と消失した。更に左股関節開排痛も10から0(NRS改変)と消失した。日常動作での痛みの発現がない事を確認し、ゴルフスイング時の痛みの有無も確認したが、痛みは発現しなかった。数日後にもゴルフの予定があったようで、これで安心してゴルフが出来ると喜びの報告を受けました。
その後は腰部の筋弛緩が股関節周辺の血行不良を予防し、再発防止になるという考えを説明し、腰部の筋弛緩を行い施術を終了した。