【患者】60代前半 男性
【主訴】もともと右股関節に痛みが有ったが、この1ヶ月半で急激に悪化し、普通に歩けない程になった。
【既往歴】-
【現病歴】約22年前に右半身に麻痺が発生し、近医脳外科と整形外科を受診した結果、頚椎にズレが生じていると言われ、ブロック注射を5回程打った。その後右股関節に痛みはあるものの日常生活は送れていたが、約4年前に右股関節痛が悪化した際に再度近医整形外科を受診した結果、腰椎椎間板ヘルニアと診断され、約1ヶ月半入院した。その後も右股関節痛は続いており、この1ヶ月半の間にさらに悪化して歩行障害を来すほどになった為、根本的に改善する方法を探していたところ緩消法を知り来院。
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【現症】右股関節に安静時痛有り。特に歩行動作の開始時に痛みが増悪する。
【施術と結果】本症例は、約20年以上も右股関節痛が継続した上で悪化しており、触察により腫脹や熱感が確認できない事から、右股関節周辺の筋緊張が要因と考えた。
先ず、歩行動作開始時に最も痛みが増悪する部位を指1本で示してもらったところ右鼡径部の中央周辺を示した為、触察により筋緊張を確認し、緩消法を約3分施術し筋弛緩を確認した結果、歩行動作開始時の右股関節の痛みは10から8(NRS改変)と小さくなった。
改善が見られた為、続けて同部位周辺に緩消法を約5分施術し筋弛緩を確認した結果、歩行動作開始時の右股関節の痛みは10から7(NRS改変)と小さくなった。
筋の弛緩度合いに対してあまり改善が見られなかった為、次に右股関節周辺の筋緊張の要因と考えられる右下前腸骨棘周辺を触察したところ筋緊張を確認し、緩消法を約10分施術し筋弛緩を確認した結果、歩行動作開始時の右股関節の痛みは10から4(NRS改変)と小さくなった。
長年悪化する一方だった右股関節痛が短時間で半分以下になったことで、完治への希望が見えたとお話しいただいた。