【患者】40代後半、女性
【既往歴】―
【主訴】五十肩で腕があがらない。
【現病歴】20代後半頃から右腕があがりにくく、憎悪と寛解を繰り返していた。3ヶ月前に体を鍛えようと思い、腕立て伏せをしていたら症状が悪化。右腕に痛みと可動域制限がある。
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【現症】安静時痛はないものの、肩関節外転約45°で痛みを訴えた。
【施術と結果】本症例は、可動域制限を伴う五十肩の訴えであるが、その要因として、肩関節周辺の筋緊張が考えられた。さらに、腰部側面の筋緊張が肩関節周辺の筋緊張を誘発すると考えた。
まず、肩関節周辺を触察すると、鎖骨遠位外1/3周辺に筋緊張が確認できたため、緩消法にて約1分弛緩したところ、肩関節外転約45°での痛みは10から0(NRS改変)となり、肩関節外転約90°まで可能となった。痛みに変化が確認できたため、同部位を緩消法にて約2分弛緩したところ、肩関節外転約100°まで可能となった。筋の弛緩に対して可動域の変化が乏しかったため、施術部位を変更することとした。腰部側面を触察し筋緊張が確認できたため、緩消法にて約20分弛緩したところ、肩関節外転約150°まで可能となった。「痛みが消えて、楽に腕を動かせるようになってうれしい。」と笑顔で帰路につかれた。
後日、「再度痛みが発生することがなく驚いている。」と喜びの報告を受けた。