農作業で痛みを20年間我慢していた膝関節痛の改善の一例
【患者】60代前半 女性
【主訴】右膝がすごく痛い
【既往歴】―
【現病歴】仕事で農業しており、40代後半から誘因なく右膝関節痛が出現し、年々悪化しているので、このままでは仕事が出来なくなってしまうのでないかと常に不安で困っている。整形外科、整体、鍼灸院、整骨院と通院していたが、インターネットで緩消法を知り当院に来院された。
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【現症】通常歩行では右下肢荷重応答期に右膝関節内側周辺に痛みがある。しゃがみ動作を、立位から足底全面を床に着けた状態で、膝関節を最大限屈曲した姿勢になるまでの動作とし、しゃがみ動作をしてもらうと膝関節屈曲約90度の角度で同部位が痛む。施術室からトイレに行く際にある約13cmの段差を降りると右下肢荷重時に同部位に強い痛みが走る。
【施術と結果】本症例は右膝関節内側周辺に痛みを訴えており、痛みの要因を右膝関節内側周辺の筋緊張と考え、触察にて右膝関節内側周辺の筋に強く緊張した筋を確認し、同部位に約2分緩消法を行い、筋弛緩を確認できた。その結果、通常歩行右下肢荷重応答期の痛みが10から3(NRS改変)になり、段差を降りる際の痛みが10から5(NRS改変)になった。
次に腰部の筋緊張を減少させることで右下肢全体の筋弛緩ができると考え、腰部側面から上前腸骨棘内縁にかけて約15分緩消法を行い、筋弛緩を確認し、再び右膝関節内側周辺の筋に約5分緩消法を行い、筋弛緩を確認できた。その結果、通常歩行右下肢荷重応答期の痛みが10から0(NRS改変)に消失し、段差を降りる際の痛みが10から2(NRS改変)に小さくなり、しゃがみ動作による膝関節屈曲約90度で発生した痛みは消失した。
患者さんからこれほど効果の良さを感じたのは始めてと大変喜ばれて頂いた。