【患者】60代前半 女性
【主訴】右肩を挙げようとするとカクンと音がして関節がずれるような感じで痛みがある
【既往歴】ー
【現病歴】約40年前から右肩に違和感があり、約20年前から右肩関節外転時にカクンと音がして関節がずれるような感覚があり、痛みを感じるようになった。
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【現症】常時右肩関節に倦怠感を感じている。右肩関節可動域(以下、ROM)制限は確認できないものの、自動で外転約90°から約100°の挙上運動で肩関節の音がし、関節がずれる感覚があり、右肩関節から遠位約3㎝の三角筋周辺部に痛みが発生する。
【施術と結果】本症例は右肩関節外転時に右肩関節側面、右三角筋周辺部の痛みを訴えており、右棘下筋周辺の筋緊張が要因と考えた。 右棘下筋周辺を触察したところ右棘下筋の停止部周辺部に筋緊張を確認し、緩消法を約2分行い、筋弛緩を確認した。その結果、右肩関節ROM自動外転時約90°から約100°の挙上運動時の痛みは10から 5(NRS改変)と小さくなった。
痛みに変化があったため右棘下筋停止部周辺部を更に約2分筋弛緩を行った結果、右肩関節ROM自動外転時約90°から約100°の挙上運動時の痛みは10から2と小さくなった。右棘下筋停止部周辺部の筋弛緩は確認したため、別の要因があると考え、右大胸筋停止部周辺を触察したところ、筋緊張を確認したため、緩消法を約2分行い、筋弛緩を確認した。その結果、右肩関節ROM自動外転時約90°から約100°の挙上運動時の痛みは10から0(NRS改変)と消失し、関節のなる音も主観で6割小さくなった。また、右肩関節の倦怠感は消失した。
「長年ともにした痛みだったが、お別れできて嬉しい。」とおっしゃっていた。