デスクワーク後に発生する右肩甲骨周辺の痛みの改善例
【患者】
20代後半、女性
【既往歴】
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【主訴】
高校生の頃から、長い時間机について何かをした後などに肩甲骨の辺りが痛くなる。
【現病歴】約10年にわたり、長時間の勉強やデスクワーク後に右肩甲骨周辺に痛みが発生し、姿勢を変えても痛みが継続する。次の日には回復する。
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【現症】安静時痛があり、痛みは右肩甲骨外側縁周辺にある。来院当日の痛みは過去一番とのこと。可動域制限は確認できなかったが、頚部右回旋時に痛みが憎悪するとのこと。
【施術と結果】本症例は、右肩甲骨外側縁周辺の痛みを訴えており、痛みの要因として右肩甲骨外側縁周辺の筋緊張が考えられた。まず、痛みを訴える右肩甲骨外側縁周辺を触察し、筋緊張を確認。緩消法にて約1分弛緩したところ、痛みは 10から8(NRS改変)となった。
痛みに変化があったため、引き続き同部位を緩消法にて約1分施術したところ、痛みに変化がみられなかった。頚部右回旋時に痛みが発生することから、頚部周辺の筋緊張が右肩甲骨周辺の痛みを誘発していると考え、僧帽筋上部線維を触察し、筋緊張を確認。緩消法にて約2分弛緩したところ、痛みが10から7(NRS改変)となった。痛みの変化が芳しくなかったことと、右腋窩周辺の筋緊張が右肩甲骨外縁周辺の痛みを誘発していることが考えられたため、右腋窩を触察したところ、筋緊張を確認した。緩消法にて約20秒弛緩したところ、痛みが10から0(NRS改変)となった。
本人の希望により短時間の施術となったが、「ずっと不快だった症状がなくなってうれしい」と笑顔で報告を受けた。