約1年前の交通事故による鞭打ち症以来続く頚部痛の改善例
【主訴】1年前に交通事故で全身打撲し、それ以来首が動きにくく動かすと痛い。
【既往歴】ー
【現病歴】約1年前に交通事故により、全身打撲し鞭打ち症になる。それ以来、慢性的に頚部痛があり現在までブロック注射や電気治療を受けたが改善の傾向がない。
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【現症】頚部の安静時痛はないが、頚部の右回旋時に頚部左側第2頚椎〜第4頚椎(以下C2〜C4)高位後頚部辺りに運動痛があり可動制限も現存する。頚部関節可動域(以下、ROM)は自動運動にて頚部右回旋時に約20°で痛みが出現し、痛みによるROM制限有り。
【施術と結果】本症例は約1年前の交通事故による鞭打ち症から続く頚部痛を訴えており、目視及び触察により熱感や腫脹が感じられなかった事から頚部に於ける回旋時の運動痛は頚部の筋緊張による血行不良が要因であろうと考えた。
痛みを訴える頚部左側C2〜C4高位後頚部辺りの筋を触察し筋緊張を確認した。筋緊張部位に緩消法を約2分行い、筋弛緩を確認した。その結果、頚部右回旋時の頚部左側後頚部の痛みは10から6(NRS改変)になり、ROMは自動運動にて頚部右側に約25°と大きくなった。触察により約5mm程の筋硬結の様なものを確認し、更に同部位に緩消法を約2分行い、約5 mm程の筋硬結のようなものが約2mm程度に減少した。その結果、頚部右回旋時の頚部左側後頚部の痛みは10から3(NRS改変)になり、ROMは自動運動にて頚部右側に約30°と大きくなった。
更に残存する筋硬結の様なものに緩消法を約2分行い、筋硬結の様なものの消失を確認した。その結果、痛みは10から0(NRS改変)になった。ROMは自動運動にて頚部右側に約50°と大きくなった。以前まで治療院に通院するも改善は見られなかったが、緩消法により短時間で可動域と痛みの改善が見られ驚いた様子で大変喜ばれた。