大学生の時から継続する腰痛の改善例

【現症】立位にて胸腰部屈曲60°で痛み出現。触診にて、腰部後方は全体的に筋緊張が高く、腰部側面の小指押圧深は、左右とも2ｃｍ。下肢伸展挙上（以下、SLR）テストは左右とも40°で、下肢痛の誘発は見られないため陰性だが、ハムストリングの硬さ（tight hamstrings）を認めた。
【検査所見】両下肢に神経学的異常なし
【治療と結果】まず、腰部の筋緊張が高い部分から痛みが発生していると考え、立位での腰胸部屈曲時に痛みを感じる部分から緩消法を実施。約2分後、表面の筋緊張の減少を確認。胸腰部屈曲60°での痛みは10から3（NRS改変）に小さくなった。
　その後、同部に継続して実施。また、左右の腰部側面との筋緊張とも関連があると考え、その部分にも実施。約20分後、胸腰部屈曲60°での痛みは10から0（NRS改変）になった。
　また、胸腰部屈曲は痛み無く90°まで可能となった。腰部側面の小指押圧深は左右とも3ｃｍになり、筋緊張の減少を確認できた。SLRの変化は見られなかったが、腰痛は改善できた。