約半年前から体操時に出ていた腕の痛みと結帯動作に関する改善例
【患者】70代前半 女性
【主訴】体操で腕を後ろ方向にグルグル回したときに左腕の付け根が痛む。女性用下着のホックが留め辛い。両肩が重だるい。
【既往歴】-
【現病歴】約半年前より、体操で左肩関節を後方へ回転する際に左三角筋前面部に痛みが出現。インターネットで緩消法を知り、認定院である当院に来院。
続きを読む
【現症】背部に手を回した状態から脊柱に沿って手を挙上させる動作(以下、結帯動作)に制限あり。結帯動作時の関節可動域(以下、ROM)左母指掌側面先端部(以下、左母指先端)が第12胸椎に位置した状態で左肩に痛みが出現。
【施術と結果】本症例は、体操で左肩関節を後方へ回転する際に左三角筋前面部に痛みが出現することから、左肩関節周辺の筋緊張が要因と考えた。
はじめに、左大胸筋と左三角筋全面部の筋溝部周辺に筋緊張を確認し、緩消法を約2分行い、筋弛緩を確認した。結果、左肩関節を後方へ回転する際の痛みが10から0(NRS改変)と消失した。左三角筋全面部の痛みが消失した為、次に結帯動作の改善を考慮し、左大円筋周辺の筋緊張を確認し、緩消法を約2分行い、筋弛緩を確認した。結果、結帯動作により左母指先端が第8胸椎に位置した事を確認できた。
また、肩周辺の圧重感も訴えていたことから、圧重感の要因は腰部の筋緊張と考え、腰部後方の第12肋骨直下部に筋緊張を確認し、緩消法を約2分行い、筋弛緩を確認した。結果、主観により肩全体が軽くなったとの報告を受けた。
最後に、再発抑制を考慮し、第2腰椎高位に対し、腰部側面より緩消法を約15分行い、筋弛緩を確認した。訴えていた痛みの症状がなくなり、こんなことで良くなるなんてとても不思議なことだと仰り、大変喜んで頂けた。