【患者】70代前半 男性
【主訴】左耳の聞こえが悪い
【既往歴】腰痛症、前立腺肥大
【現病歴】約20年前に特に誘因なく健側の右耳の聴力に対して左耳の聴力が主観で50%低下している。
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【現病歴】約20年前に特に誘因なく健側の右耳の聴力に対して左耳の聴力が主観で50%低下している。
【現症】本症例は聴力が完全消失していない点から左耳の血行不良が関係している可能性を考え、左耳の血流に関わる血管周辺の筋緊張により、血管が圧迫され血行不良が生じているのではないかと推測し、触察にて左顎ニ腹筋付着部である乳様突起内縁の約3㎜程の筋硬結が確認できた。また、その周辺の頸部の筋緊張も関係するであろうと考え、触察にて左頸部側面から前面の筋緊張も確認できた。
【検査所見】-
【施術と結果】先ず、緩消法を左顎ニ腹筋付着部である左乳様突起内縁の筋硬結部に約1分行い、筋硬結の大きさが約3㎜から約1.5㎜に減少した。
その結果、左耳の聞こえは主観で健側である右耳の聞こえを10とすると施術前は5であった左耳の聞こえは7になった。
次に近位左胸鎖乳突筋腱付着部の筋緊張部位に緩消法を約1分行い筋弛緩を確認し、左耳の聞こえは主観で7から8になった。さらに左外頸動脈周辺の筋緊張部位に緩消法を約1分行ったが、聞こえの変化はみられなかった。