カイロプラクティック施術後から発生した右頚部背側の痛みの改善効果

【現症】頚部は安静時痛が有り、頚部屈曲・伸展・左右側屈動作時に更に痛みが増大する。頚部関節可動域（以下、ROM）は自動で屈曲約30°・伸展約20°・左右側屈約25°・左回旋約40°・右回旋約20°で、第1・第2頚椎高位で棘突起から右外側1.5cmの周辺に痛みを訴え、頭は常に奥の方に鈍痛が有ると訴えた。当日は頭痛薬を服用せずに来院。
【施術と結果】本症例は、カイロプラクティックの施術後から頚部に痛みを訴えており、痛みの要因は疼痛部位である右頚部背側の筋緊張であると考え、触察で筋緊張部位を確認し緩消法を約50秒施術し筋弛緩を確認した結果、頚部ROMは自動で屈曲約40°・伸展約30°・左右側屈約40°・左右回旋約40°と大きくなった。運動痛として訴えていた右頚部背側の痛みは10から5（NRS改変）と半減した。
　次に触察にて左頚部背側の筋緊張を確認した為、緩消法を約50秒施術した結果、頚部の安静時痛は10から0（NRS改変）と消失し、主観により頚部の運動痛や違和感が無くなり、頭痛は約2割減少したと報告を受けた。
　この時点で、痛みを感じる部位が右肩甲骨上角付近へと移動した為、頚部・肩部の痛みの要因は腰部の筋緊張であると説明し、腰部側面から腰部全体へと約20分緩消法を施術した結果、右肩甲骨上角付近の痛みは10から4（NRS改変）と小さくなり、頭痛は主観によりほぼ感じない程度まで小さくなったと報告を受けた。