【患者】50代前半 女性
【主訴】左の背中の痛みが取れなくて困っている。
【既往歴】―
続きを読む【現症】第2〜3胸椎(以下、Th2〜3)高位の棘突起から左肩甲骨内側縁にかけて痛みが発生する。【現病歴】約8年前から特に誘因なく左肩甲骨内側縁周辺に安静時痛あり。
【施術と結果】本症例は、約8年前から特に誘因なく左肩甲骨内側縁周辺に安静時痛を訴えており、触察により腫脹や熱感が確認できないため、一つの要因として左肩甲骨内側縁周辺の筋緊張による血行不良であろうと考えた。
はじめに、最も痛みを訴えるTh2棘突起から左外方へ3cm周辺を触察したところ筋緊張を確認した。同部位周辺の筋緊張部位に緩消法を約1分行い、筋弛緩を確認した。その結果、左肩甲骨内側縁周辺の痛みが10から5(NRS改変)と小さくなった。変化が確認できたため、同部位周辺の筋緊張部位に約2分行い、筋弛緩を確認した。その結果、左肩甲骨内側縁周辺の痛みが10から3(NRS改変)と小さくなった。
次に、Th3棘突起から左外方へ3cm周辺に痛みを訴えたため、同部位周辺を触察すると、5mm大のしこりのような筋緊張を確認した。同部位周辺に緩消法を約3分行い、しこりのような筋緊張が消失した。その結果、左肩甲骨内側縁周辺の痛みが10から0(NRS改変)と消失した。
次に、左肩甲骨内側縁周辺の痛みの要因は腰部の筋緊張であろうと考え、再発防止のため腰部側面に施術を移行した。触察にて腰部両側面の筋緊張を確認し、緩消法を約20分行い、筋弛緩を確認し施術を終了した。
痛みがなくなって、とても楽になった。と大変喜んだ様子で笑顔で帰路につかれた。