【患者】50代前半、男性
【主訴】右腕を動かすと脇のあたりが痛い、着替え時にも痛みがある。
【既往歴】小脳・延髄・脊椎腫瘍(2023)
【現病歴】約1年前から右上肢のシビレが起こり近医整形外科を受診、その後大学病院にて脳腫瘍と診断された。徐々に両手、両足、全身へとシビレが広がり、右半身の麻痺が進行してきた。ベッドでの生活が続き徐々に右肩関節が拘縮してきた。
続きを読む緩消法研究会では、緩消法施術による症例報告を掲載しています。
【患者】50代前半、男性
【主訴】右腕を動かすと脇のあたりが痛い、着替え時にも痛みがある。
【既往歴】小脳・延髄・脊椎腫瘍(2023)
【現病歴】約1年前から右上肢のシビレが起こり近医整形外科を受診、その後大学病院にて脳腫瘍と診断された。徐々に両手、両足、全身へとシビレが広がり、右半身の麻痺が進行してきた。ベッドでの生活が続き徐々に右肩関節が拘縮してきた。
続きを読む【施術と結果】本症例は、右肩関節の屈曲・外転時の痛みを訴えているが、外傷性の痛みではない事と痛みの部位が大胸筋付着部周辺である事から、大胸筋の筋緊張と推察した。
触察によって大胸筋の腋窩前壁周辺に筋緊張を認めたため、緩消法にて約2分筋弛緩した結果、右肩関節ROMは自動・他動ともに屈曲約10°、外転約15°と大きくなった。さらに約30分筋弛緩した結果、右肩関節ROMは自動屈曲約20°、外転約30°、他動で屈曲約70°、外転約70°と大きくなり、痛みは10から0(NRS改変)と小さくなった。
次に、疼痛部位である上腕骨大結節稜周辺の筋緊張に対して約10分筋弛緩した結果右肩関節ROMは自動屈曲約25°、外転約35°、他動で屈曲約75°、外転約90°と大きくなった。関節拘縮を防ぐ目的の運動を指示し本日の施術を終了した。
「動かしても痛くない、さっきよりも大きく動かせる」と喜んでいただけた。