【患者】50代後半 男性
【主訴】昨日の夜中、トイレに起きたら右膝が痛くて歩けなかった。朝起きてからも立ち上がる時や歩く時に右膝に激痛が走る。
【既往歴】高血圧症、高脂血症
【現病歴】約5~6年前に左膝関節周辺に痛みが生じ、近医整形外科を受診したが特に異常無しと言われ、リハビリ指導を受けた。当時は時間の経過とともに症状が緩和したが、それ以降両膝関節に痛みや脱力感が生じることが度々有った。昨晩、夜中にトイレに行こうと起立したところ、右膝関節周辺に強い痛みが生じ、起床後も起立動作や歩行時に右膝関節周辺に強い痛みが生じる。
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【現症】椅坐位からの起立動作で右膝関節周辺に強い痛みが生じ、跛行を呈する。安静時痛や右膝関節可動域制限は無く、圧痛も無し。左膝関節には痛みは生じない。
【施術と結果】本症例は、誘因無く右膝関節周辺に強い痛みが生じており、目視と触察により腫脹や熱感が確認できないことから、右膝関節周辺の筋緊張が要因と考えた。
先ず、最も痛みを感じる部位を示してもらったところ右膝窩周辺を示した為、触察により筋緊張を確認し、緩消法を約2分施術し筋弛緩を確認。結果、椅坐位からの起立動作での右膝関節周辺の痛みは10から2(NRS改変)と小さくなり、主観によりスムーズに起立できるが、歩行動作での立脚中期に右膝関節周辺に強い痛みが生じると報告を受けた。
次に、歩行動作での立脚中期に最も痛みが生じる部位を示してもらったところ右膝窩遠位周辺を示した為、緩消法を約5分施術し筋弛緩を確認。結果、歩行動作での立脚中期に生じる右膝関節周辺の痛みは10から2(NRS改変)と小さくなった。
来た時よりもかなり楽に歩けると笑顔でお帰りいただいた。