【患者】70代前半 女性
【主訴】しゃがむと右膝がすごく痛い
【既往歴】-
【現病歴】長年趣味でダンスをしていて、約10年前から右膝に痛みがあり消長を繰り返していた。
約3ヶ月前からダンス中にしゃがみ動作をすると右膝に強い痛みが出現し、徐々に通常歩行でも痛みが出現し、階段の下りの際に強い痛みが出現するようになってしまったため来院された。
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【現症】通常歩行では右下肢荷重応答期に右膝関節内側に痛みがある。しゃがみ動作をしてもらうと膝関節屈曲約90度の角度で同部位が痛む。施術室からトイレに行く際にある約13cmの段差を降りると右下肢荷重時に同部位に強い痛みが走る。
【施術と結果】本症例は右膝関節内側に痛みを訴えており、痛みの要因を右膝関節内側周辺の筋緊張と考え、右膝関節内側周辺を触察にて筋硬結の様なしこりを確認し、同部位に約2分緩消法を行い、筋硬結の様なしこりの減少を確認できた。その結果、通常歩行右下肢荷重応答期の痛みが10から5(NRS改変)に小さくなり、段差を降りる際の痛みが10から7(NRS改変)になった。
次に腰部の筋緊張を減少させることで、右膝関節内側周辺の筋硬結の様なしこりをさらに減少しやすくできると考え、腰部側面から上前腸骨棘内縁周辺にかけて約15分緩消法を行い、筋弛緩を確認し、再び右膝関節内側周辺の筋硬結に約5分緩消法を行い、筋硬結の様なしこりの減少を確認できた。その結果、通常歩行右下肢荷重応答期の痛みが10から3(NRS改変)に小さくなり、段差を降りる際の痛みが10から5(NRS改変)になり、しゃがみ動作による膝関節屈曲約90度で発生した痛みは消失した。
症状の変化がある為さらに同部位に約5分緩消法を行い、筋硬結の様なしこりの減少を確認できた。その結果、通常歩行右下肢荷重応答期の痛みが10から2(NRS改変)に小さくなり、段差を降りる際の痛みが10から4(NRS改変)に小さくなった。
患者さんからこれほど効果の良さを感じたのは始めてだと大変喜ばれて頂いた。