【患者】40代前半 女性
【主訴】麦茶の味は分かるが、コーヒーの匂いと味が分からない。
【既往歴ー
【現病歴】コロナ感染から回復しコーヒーの匂いと味が分からないことに気づいた。一週間経過しても変化は無い。
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【現症】コーヒーを口に含んでもコーヒー独自の風味が感じられなく、何となく香ばしい飲み物のようだということ位しか分からない。麦茶は認識できる。
【施術と結果】本症例は、コロナ感染症罹患後、回復期になっての嗅、味覚障害を訴えており、訴えがコーヒーに限局されており、麦茶の匂いや味は認識できることから程度は比較的軽いのではないかと推測した。嗅覚、味覚に関連する顎下、頸部側面の筋を目視、触察を行ったが、熱感や腫脹は確認できなかったことから、要因は筋緊張による血行不良が原因で障害が発生しているのではないかと推測した。
先ず、コーヒーの匂いと、口に含んだ際の味覚を確認していただいた。顎下の遠位より触察すると舌骨上筋群に筋緊張を確認、合わせて、内外頸動脈の血行不良も考慮し胸鎖乳突筋の乳様突起周辺を触察し、筋緊張を確認した。顎下の筋緊張部位に緩消法を約1分施し、筋弛緩を確認した。コーヒーを口に含んでいただくとコーヒーを飲んでいることが分かると患者さん主観でお話しいただいた。もう一口飲んでいただいたら更に風味や酸味も分かり種類も感じるようになっている様子も伺えた。匂いを確認すると、まだ分からない様子でしたので次に、乳様突起周辺を施術することとした。約1分筋緊張部位に緩消法を施し、筋弛緩を確認した結果、匂いも良く分かるとお伝えいただけました。コーヒーが好きだったので、味が分かるようになって良かったし、料理も不安だったが安心したとお話しくださいました。