【患者】30代後半、男性
【既往歴】-
【主訴】右手首をバレーで痛めた。その後自分で引っ張ったりひねったりしていたら痛みが悪化した。
【現病歴】約3か月前のバレーの試合中に右手関節の痛みが発生。約1週間が経過しても痛みに変化がなかった為、自己判断で牽引したりひねったりし、痛みが悪化した為当院受診された。
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【現症】安静時痛はないものの、屈曲動作時に痛みが発生。日常生活上の可動域制限は確認できなかった。
【施術と結果】本症例はバレーの試合中に発生し、自己判断による牽引などにより悪化させた痛みであるが、発生より2ヶ月以上が経過していることと、触察にて熱感が確認できなかったことから、手関節周辺の筋緊張が痛みの一つの要因であると考えた。
まず、痛みを訴える右手関節尺側を触察し筋緊張を確認。緩消法にて約30秒弛緩したところ、右手関節屈曲動作時の痛みが10から5(NRS改変)となった。痛みに変化が確認できた為引き続き同部位を緩消法にて約30秒弛緩したところ、右手関節屈曲動作時の痛みが10から2(NRS改変)となった。引き続き同部位を緩消法にて約30秒弛緩したが、右手関節屈曲動作時の痛みに変化が確認できなかった。
痛みに変化が確認できなかったことから、右手関節周辺の筋緊張を誘発すると考えられる右前腕屈筋群周辺の筋緊張部位に施術を移行した。 右前腕屈筋群周辺を触察したところ、肘関節より遠位約10cmの部位に筋緊張を確認。緩消法にて約30秒弛緩したところ、痛みが10から1(NRS改変)となった。
痛みの変化が芳しくなかったことから、右前腕の筋緊張を誘発すると考えられる、右腰部側面の筋緊張部位へと施術を移行した。触察にて筋緊張を確認し、緩消法にて約2分弛緩したところ、右手関節屈曲動作時の痛みが10から0(NRS改変)となった。
再発防止の為、残りの約20分は腰部側面の筋緊張部位を緩消法にて弛緩した。
「自分で痛みを悪化させてしまったので、もっと時間がかかると思っていたが、たった数分で痛みがなくなったのでとても安心した。」と安堵の表情であった。