【患者】60代前半、男性
【主訴】腰が痛い。特に、朝起きた時が一番痛い。
【既往歴】狭心症・高血圧症・高コレステロール血症等。近医内科で投薬加療継続中。
【現病歴】10数年前に、特に誘因なく腰痛が発生。近医整形外科受診し、レントゲンにて腰椎の変形を指摘された。治療は鎮痛剤処方だけで治らなかったので、その後は行かなかったとのこと。整骨院にも通ってみたが治らなかった。起床時が一番痛い。また、車を運転していると徐々に痛くなる。
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【現症】腰部全体に痛みがあるが、一番の圧痛は右腰部にあり。触診にて、腰部は左右同程度に筋緊張が高く、腰部側面の小指押圧深は両側とも3cm。また、立位にて、胸腰部の右回旋で右腰部に痛みを感じ、可動域(以下、ROM)は右回旋30°。下肢伸展挙上テスト(以下、SLR)は両側60°。
【検査所見】神経学的異常なし。
【治療と結果】まず、腰部の一番痛みを感じる部分に緩消法実施。約5分後、立位での胸腰部右回旋ROMは40°に改善し、痛みは10から6(NRS改変)になった。
その後は腰部側面を中心に実施。約20分後、立位での胸腰部右回旋ROMは60°に改善し、痛みは更に6から1(NRS改変)になった。腰部側面の筋緊張は軽減し、小指押圧深は両側とも4cmとなった。 SLRは両側60°で変化なかった。