【患者】30代後半 男性
【主訴】工具の使いすぎにより右腕が痛くてすぐ疲れる。
【既往歴】―
【現病歴】大工仕事でエアー釘打ち機を常用していることにより、右前腕伸筋群中央部周辺に痛みが発生。
続きを読む
【現症】右手関節伸展動作で長橈側手根伸筋と思われる右前腕中央部周辺に限局した痛みが出現。また、同部位周辺に右手関節伸展位での荷重時痛あり。
【施術と結果】本症例は、目視及び触察にて痛みを訴える部位の皮下出血や腫脹及び熱感が感じられず、筋収縮の際に痛みが発生することから、長橈側手根伸筋と思われる右前腕中央部周辺の筋の癒着が痛みの要因と考えた。
はじめに、筋収縮時に限局した痛みが出現する長橈側手根伸筋と思われる右前腕中央部周辺の筋緊張部位に緩消法を約1分施術し筋弛緩を確認した結果、痛みが10から0(NRS改変)と消失した。また、右手関節伸展位での荷重時痛も10から0(NRS改変)と消失した。手関節伸展時の痛みの要因として、腰部の筋緊張が考えられることを説明し、再発防止のため腰部両側面に施術を移行した。腰部両側面の筋緊張を確認し、緩消法を約20分施術し筋弛緩を確認して施術を終了した。
約1分の施術で右前腕伸筋群中央部周辺の痛みが消失し、大変驚いた様子であった。また、腰部両側面を弛緩したことで、主観により体が軽くなったとの報告を受けた。