【患者】50代後半 男性
【主訴】腕を横から挙げる時に左肩が痛い。左腕が肩のラインまでも上がらない。結帯動作で後ろの肩関節付近に痛みがある。
【既往歴】-
【現病歴】約2ヶ月前に仕事で氷の上で滑り左腕を強打。五十肩の様な状態を発生。2ヶ月たっても改善せず、当院に来院。
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【現症】左肩関節可動域(以下、ROM)は、自動でおよそ、屈曲70°・外転45°。真横に上げる動作で三角筋付近に痛みが生じる。左腕を背中に回す結帯動作では背中に届かない、三角筋周辺にかなり痛みが生じる。
【施術と結果】本症例は左肩関節周辺部と腰部の筋緊張が要因であると考えた。左肩関節可動域(以下、ROM)は、自動でおよそ、屈曲70°・外転45°。真横に上げる動作で三角筋付近に痛みが生じる。
続いて外転動作にて、同じ箇所に痛みが生じ、背中に結帯動作でも同じ箇所に痛みが生じる。その箇所を触察してみると、筋硬結様が確認できた。
痛みを訴える左肩関節中部周囲から施術を開始した。約5分行い、自動ROMおよそ、屈曲80°・外転60°に改善した。
結帯動作では、母指の先端が腰椎4番くらいまで上がるようになった。さらに同じ箇所を5分施術。自動ROMおよそ、屈曲100°・外転90°に改善した。結帯動作では、母指の先端が腰椎3番くらいまで上がるようになった。
さらに鎖骨下周辺と大円筋周辺を10分施術し自動ROMおよそ、屈曲180°・外転100°に改善した。
結帯動作では腰椎2番くらいまで上がるようになった。次に、腰部の筋緊張に関連があると考え外転動作が完全には上がらないので、腰部10番肋骨の真横付近を、緩消法にて約5分実施。自動ROMおよそ、屈曲170°・外転135°に改善した。後ろに手を回す動作では腰椎1番くらいまで上がるようになった。
この時点で、左肩の可動時の痛みが10から2(NRS改変)になった。腰部の筋緊張もかなりあるので、腰部と肩の筋は繋がっていて腰部の筋緊張により引っ張られているので、腰部も弛緩していかないと戻ってしまうことを説明し終了。
2ヶ月間放置してなかなか治らなかったので、大変喜ばれて帰られました。