【患者】70代前半 女性
【主訴】左肩を動かすと腕がと痛い。
【既往歴】側弯症
【現病歴】5日前の庭木の剪定作業後に左上腕運動痛を発症し、残存している。
続きを読む
【現症】左肩自動関節可動域(以下、ROM)屈曲約140°で左上腕後面に運動痛あり。
【施術と結果】本症例は、5日前に庭木の剪定をしてから運動痛を発症したが、患部周辺を目視および触察したが、内出血・腫脹・熱感は確認されなかった。そのため痛みの要因は筋緊張と考え、改めて患部周辺を触察したところ左上腕二頭筋周辺・左上腕三頭筋周辺に筋緊張が確認された。
はじめに、最も強い運動痛を訴える左上腕三頭筋近位約1/3周辺に約2分施術し筋弛緩を確認したが、症状に変化は見られなかった。次に、施術部位を最も強い筋緊張が確認された左上腕二頭筋中央部周辺に移行し、約2分施術し筋弛緩を確認した。その結果、左肩ROM屈曲約140°における運動痛は10から8(NRS改変)となった。引き続き、同部位周辺に施術し筋弛緩を確認したが、症状に変化はみられなかった。
そのため、左肩ROM屈曲約140°における運動痛の要因は腰部の筋緊張と考え腰部を触察したところ、左第12肋骨下部周辺に筋緊張が確認されたため、同部位に約2分施術し筋弛緩を確認した。その結果、左肩ROM屈曲約140°における運動痛は10から3(NRS改変)となった。引き続き同部位周辺に約5分施術し筋弛緩を確認した。その結果、左肩ROM屈曲約140°における運動痛は10から0(NRS改変)と消失し、左肩ROMは屈曲約170°まで改善した。
「肩の痛みに腰も関係あるのね」と驚いていた。