腰椎MRIで強い脊柱管狭窄が認められるが、初回施術で下腿痺れが減少した一例

【現症】左腓腹部から左足趾先端まで痺れあり。安静時・運動時での差はなし。運動麻痺なし。
【検査結果】腰椎MRIにて、L4/5/sに脊柱管狭窄所見あり。
【施術と結果】本症例は、まず左腓腹部と左踵部から左足趾にかけての状態を分けて施術開始箇所を検討した。
　 まず施術者①が、痺れを訴える範囲の近位部を触察すると、左腓腹部近位部に健側と比して強い筋緊張を確認したため、その部位に緩消法を実施。開始から約30秒で筋弛緩を確認。痺れは主観で10から0と消失したと報告を受けた。左踵部から左足趾にかけての痺れには変化がなかった。次に施術者②が、左足関節内側の動脈付近と考えられる箇所に筋緊張があるものと考えたが、触察にて強い筋緊張は確認出来なかった為、腰部左側面の筋緊張を疑った。触察にて明確な左右差は認められなかったが、押圧深約1.5ｃｍと筋緊張は確認出来た為、腰部側面への施術を開始。約5分で押圧深は約2.5ｃｍとなり、左踵部から足底中心部にかけての痺れは、主観で10から8へと小さくなった。変化ありとの事から、同部位への施術継続を決定した。
　 合計約40分の施術で押圧深は約3.5ｃｍとなり左踵部から足底中心部への痺れは、主観で10から5と小さくなった。左足底中心部から左足趾にかけての痺れには変化がなかったが、「この方法で痺れは、治りそうだ」と喜びの報告を受けた。
【その他】本症例は、当院にて、緩消法認定技術者の①筆者・②渡邉の2名で順次施術を行った症例であり、部位ごとに施術者を変更しても緩消法の効果を確認出来た症例であった。尚、本症例の検査は施術者①が行った。