【患者】30代後半 男性
【主訴】半年前に右手首を捻挫してから、常に軽い痛みが有る。重い物を持つと痛みが増す。
【既往歴】-
【現病歴】約半年前、内装業の仕事中に右手関節を捻挫して以降、右手関節周辺に軽度の安静時痛有り。重い物を持つと痛みが増悪する。
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【現症】右手関節周辺に軽度の安静時痛有り。右手関節屈曲動作で右手関節背側の痛みが増悪し、伸展動作で右手関節掌側の痛みが増悪する。右手関節に日常生活上の可動域制限は確認できなかった。
【施術と結果】本症例は、右手関節の捻挫から半年以上経過しているにも関わらず右手関節周辺の痛みを訴えており、目視と触察により右手関節周辺に腫脹や熱感が確認できないことから、右手関節周辺の筋緊張が要因と考えた。
先ず右手関節屈曲動作で痛みが増悪する部位を指一本で示してもらったところ、橈骨遠位端背側周辺を示した為、触察により筋緊張を確認し、緩消法を約1分施術し筋弛緩を確認した結果、右手関節屈曲動作での橈骨遠位端背側周辺の痛みは10から0(NRS改変)と消失した。
次に、右手関節伸展動作で痛みが増悪する部位を指一本で示してもらったところ、尺骨遠位端掌側周辺を示した為、触察により筋緊張を確認し、緩消法を約1分施術し筋弛緩を確認した結果、右手関節伸展動作での尺骨遠位端掌側周辺の痛みは10から0(NRS改変)と消失した。右手関節の安静時痛は10から0(NRS改変)と消失し、施術室の椅子を持ち上げてもらっても右手関節に痛みは発生しなかった。
長期間悩んでいた痛みがわずかな時間で消失したことに不思議そうな表情を浮かべつつ、「これで仕事中に重い物も持てる」と安心した様子だった。