10年以上前に発症した頚部痛が約5分の施術で改善した例
【患者】70代前半、女性
【既往歴】-
【主訴】10年以上前から寝ているとき以外は首が痛い。
【現病歴】10年以上前に友人に「姿勢が悪い。」との指摘を受け、それ以降背筋を無理して伸ばすようにしていた。その後頚部痛を発症。徐々に憎悪し、最近では就寝時以外は痛みがある。
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【現症】安静時痛あり。頚部の可動域に制限は確認できなかった。痛みは両胸鎖乳突筋周辺にある。友人に姿勢が前傾していることを指摘されたとのことだが、来院時も前傾しており、胸腰部伸展約-15°の状態から伸展動作をすると痛みが発生し、困難な状態であった。
【施術と結果】本症例は、10年以上続く首痛を訴えているが、胸腰部伸展約-15°の状態から伸展動作が難しいにもかかわらず無理に伸展動作を継続したことによる外腹斜筋の過緊張が両胸鎖乳突筋周辺の筋緊張を誘発したことが痛みの要因であると考えた。
まず、外腹斜筋周辺を触察したところ、筋は比較的弛緩していたが、腸骨稜周辺から第10肋骨周辺の範囲に幅約2cmの筋緊張が確認できた。緩消法にて約2分弛緩したところ、痛みが10から5(NRS改変)となった。引き続き同部位を緩消法にて約3分弛緩したところ、痛みが10から0(NRS改変)となり、胸腰部の伸展動作も痛みなく可能となった。
本人の希望により短時間の施術となったが、「痛みがなくなり頭もすっきりした。まっすぐ立てるようになったこともとてもうれしい。」とお喜びの表情であった。