【患者】40代後半、女性
【主訴】腰の右側が痛い
【既往歴】特記事項なし
【現病歴】2~3週間前に特に誘因なく腰痛が発生。他院で温熱・電気・徒手での施術を数回受けたが、まだ痛みが継続している。知人から、整形外科受診を勧められたため来院。
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【現症】腰部の痛みは、第2~4腰椎高位、棘突起より3~5横指右側付近にあり。特に、立位で胸腰部屈曲と左側屈動作にて痛みを感じる。
【検査所見】レントゲン検査では経年性変化以外は所見なし。両下肢の神経学的異常なし
【治療と結果】初診時、視診にて腰部には皮下出血斑や帯状疱疹等による皮疹は無く、触診にて同部に熱感や腫脹は認められなかった。また、触診にて、痛みを感じている腰部右側は健側と比し筋緊張が高かったことより、痛みの原因は筋緊張の亢進によるものと考えた。 まず、立位で胸腰部屈曲・左側屈動作を行い、一番痛みを感じる部分を指一本で示してもらい、その部位に緩消法を実施。約1分後、痛みは10から5(NRS改変)と半減した。効果があったため再度同動作を行い、一番痛みを感じる部位に緩消法を実施。これを繰り返した。約5分後、同動作時における痛みは10から0(NRS改変)と消失した。
ご本人はリハビリを受けて、鎮痛薬やシップを処方してもらうつもりだったようだが、それらが不要になり、驚きと喜びの表情をされていた。
【備考】本来、リハビリ室に誘導し、温熱や理学療法士による徒手施術の流れであるが、今回は外来診察が混んでなかったため診察室にて施術を行った。約5分という短時間で痛みが改善できた症例である。