【患者】30代前半 女性
【主訴】いつ来るかわからない足の痛みが辛い、このまま治らないかもと心配
【既往歴】-
【現病歴】約10年前に右足関節捻挫をしてから右足底や右舟状骨周辺に時々痛みが出現するようになり、近医整形外科を受診し有痛性外脛骨と診断を受けた。当初、右足部だけであったが、左足部にも同様の痛みが出るようになった。痛みは、朝起床時の一歩目や走った時や安静時からの動き出し時など不定期に発現し、一度発現すると3~4日間は痛みが続き、痛みが強い時は跛行を呈する。このような症状が足部の左右どちらかに必ず1ヶ月に1回は起こる。
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【現症】来院時の痛みは無し。両下肢の浮腫を認める。
【施術と結果】本症例は、来院時に痛みの訴えはないが約10年間も毎月痛みが発現しているとの事から、本日の施術開始日から1ヶ月以上痛みの発現が無い事を改善効果があったと判断する事にして施術を開始した。
誘因なく不定期に訪れる足部の痛みは、両下肢の浮腫もある事から疼痛部位周辺の血行不良と推察し、その要因は鼡径部周辺の筋緊張と考え触察したところ、右鼡径部内側周辺の筋緊張を確認し緩消法にて約30秒施術した結果、右下肢の浮腫は主観で3割減少した。左下肢も同様に左鼡径部内側周辺部に筋緊張を確認し緩消法にて約30秒施術した結果、左下肢の浮腫は主観で3割減少した。
次に両鼡径部周辺の筋緊張の要因は腰部の筋緊張と考え腰部を触察し腰部全体の筋緊張を確認した。腰部全体の筋緊張の要因は腰部側面の筋緊張と考え触察したところ腰部側面の押圧深は体表から約2.5㎝と筋緊張を確認し、腰部側面へ30分施術し筋弛緩を確認した結果、押圧深は約5.5㎝となった。腰部への施術終了後には両下肢の浮腫は主観で5割減となった。
その後、1ヶ月以上経過しているが痛みは発現していない、また浮腫は主観で9割減と大変嬉しいご報告をいただいた。