約2年前に出現した右中指中手指節間関節の可動域制限の改善例

【現症】安静時痛なし。中指MP関節自動屈曲ROMは約45°。
【施術と結果】本症例は、約2年前から持続している症状であることと、触察にて腫脹や熱感がないため、右中指MP関節周辺と中指の伸展、屈曲動作に関わる前腕掌側、前腕背側の筋緊張が可動域制限の要因であると考えた。
　可動域制限のある右中指MP関節周辺を触察にて確認したところ、筋硬結様の強い筋緊張が確認できたため、緩消法にて約1分弛緩したところ、中指MP関節屈曲ROMが約48と°大きくなった。変化が確認できたため、同部位の施術を約2分継続し、筋弛緩を確認したところ、中指MP関節ROMは約50°と大きくなった。その後も同部位の施術を約2分継続したが、可動域に変化がなくなった事と、右前腕屈筋群と前腕背側の筋緊張による血行不良が可動域制限の要因であると考えられた事から、触察にて右前腕屈筋群と前腕背側の筋緊張を確認し、緩消法にて約2分弛緩したところ、自動屈曲ROMが約55と°大きくなった。
　改善がみられたので更に2分施術したが、関節ROMに改善がみられなかったため、前腕部の施術は終了した。ご本人の完治を目指したいとの希望もあり、右中指MP関節周辺の筋緊張の要因として考えられる腰部側面の筋緊張を弛緩するため、触察にて第12肋骨直下周辺部の腰部側面の筋緊張を確認し、緩消法にて約15分弛緩したところ、自動屈曲ROMは約60°と大きくなった。「もう中指はしょうがないと思っていたから、曲がるようになって嬉しい」と報告を頂いた。