【患者】70代前半 女性
【主訴】腰が痛くて腰が曲がったまま真っ直ぐ立てない。
【既往歴】子宮筋腫(術後)
【現病歴】約50年前から腰痛で悩んでおり、色々と治療院に通うが10年前から腰痛が増悪し、立位時に屈曲状態のまま上体を起こせなくなっている。
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【現症】腰部背面に痛みがあり、立位時の胸腰部関節可動域(以下、ROM)は自動で伸展約-20°から痛みで上体を起こす事が出来ない。
【施術と結果】本症例は、腰部背面に痛みを訴えており、要因は痛みを訴えている部位の筋緊張と考え触察すると、腰部背面全体に筋緊張を広い範囲で確認が出来た為、腰部背面の筋緊張の要因と考えた腰部側面の筋緊張を触察にて確認し、緩消法を約3分行い、筋弛緩を確認した。結果、痛みが10から8(NRS改変)と小さくなった。
痛みに改善があった為、さらに同部位に筋弛緩を確認しながら緩消法を約15分行った結果、痛みが10から4(NRS改変)と小さくなったが、立位時の胸腰部 ROMは自動で伸展約-20°から上体を起こす事が出来ないままだった。
痛みに改善があるにも関わらず胸腰部 ROMに変化がない事から、下腹部にある子宮筋腫手術痕による筋緊張が上体を起こせない要因と考えた。触察にて下腹部の子宮筋腫手術痕、及び子宮筋腫手術痕周辺に筋緊張が確認出来た為、緩消法を約5分行い、筋弛緩を確認した。結果、痛みが10から2(NRS改変)と小さくなり、立位時の胸腰部 ROMは自動で伸展約0°となり上体を起こす事が出来、座位から立位への動作を3回繰り返し上体を起こせる事を確認しながら喜びの報告を受けた。