【患者】70代後半 男性
【主訴】1週間位前に寝違えをしてから右の首に痛みがある。運転時などの左右確認しようとすると痛くて首がよく動かない。
【既往歴】高血圧症
【現病歴】約1週間前、就寝中に頚部右側全体に痛みが発生。運転時の左右確認時に痛みは増大する。頚部関節可動域(以下、ROM)制限有り。
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【現症】頚部ROMは自動で、左側屈約30°、右側屈約15°で頚部右側面の痛みが増大する。安静時痛有り。
【施術と結果】本症例は、誘因無く頚部右側に痛みが発生しており、触察と目視で腫脹や熱感が感じられない事から、痛みと可動域制限の要因は、頚部右側面の筋緊張と考えた。頚部左側屈約35°で痛みが増大する部位を触察したところ、第2~3頚椎高位で棘突起から右外側に約3cmの部位に筋緊張を確認した為、緩消法を約30秒施術し筋弛緩を確認した。結果、頚部左側屈約35°で痛みが増大することがなくなり、頚部左側屈時のROM制限はなくなった。
次に、頚部右側屈約15°で痛みが増大する部位を触察したところ、第5〜6頚椎高位で棘突起から右外側に約4cmの部位の周辺部に強い筋緊張を確認し、緩消法を約60秒施術し筋弛緩を確認した。結果、頚部右側屈約15°での痛みは10から0(NRS改変)と消失した。頚部右側屈のROMは約35°まで大きくなった。安静時痛は10から6(NRS改変)と小さくなった。
改善が見られた為、引き続き同部位周辺の筋緊張部位に緩消法を約1分施術し筋弛緩を確認した結果、安静時痛は10から5(NRS改変)と小さくなった。頚部右側面の安静時痛が再び増大しないように、頚部の筋緊張の要因として腰部の筋緊張が考えられる為、腰部側面に緩消法を約30 分施術し筋弛緩を確認した結果、安静時痛は10から3(NRS改変)と小さくなった。
主観により、「痛みは和らぎ首が軽く回るようになった」と報告を受けた。