【患者】50代後半 女性
【主訴】左膝の外側が痛くてしゃがめない。
【既往歴】ー
【現病歴】半年前から誘因なく左膝関節外側に痛みが出現。1ヶ月前から仕事内容で床に物を置く作業があり、その際、左膝屈曲時に強い痛みあり。
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【現症】立位からしゃがみ動作をする際、左膝関節可動域(以下、ROM)は自動で屈曲約90°で左膝関節外側に痛みあり。立位時の痛みなし。
【施術と結果】本症例は左膝関節外側に痛みを訴えており、痛みの要因は左膝関節外側周辺部の筋緊張と考え、触察にて筋緊張を確認し、緩消法を約3分行い、筋弛緩を確認した。結果、左膝ROMが自動で、屈曲約90°時の左膝関節外側の痛みは10から0(NRS改変)と消失した。
さらに左膝関節の屈曲動作を行うと、左膝ROMが自動で、屈曲約100°で左膝窩部外側に痛みの部位が変わった。左膝窩部外側の痛みの要因として、左膝窩部外側周辺部の筋緊張と考えられたが、左膝関節屈曲時に訴える痛みの部位が変わってきた事から、左膝関節外側周辺部の筋緊張や左膝窩部外側周辺部の筋緊張の要因であると思われる左上前腸骨棘内側周辺部の筋緊張箇所を弛緩する事とし、左上前腸骨棘内側周辺部の筋緊張を触察にて確認し、緩消法を約2分行い、筋弛緩を確認した。結果、左膝ROMが自動で、屈曲約100°時の左膝窩部外側の痛みは10から7(NRS改変)と小さくなった。
痛みの改善から左上前腸骨棘内側周辺の筋緊張が痛みの要因として大きく関わっていると考えられた為、さらに同部位に筋弛緩を確認しながら緩消法を約2分行った結果、左膝ROMが自動で、屈曲約100°時の左膝窩部外側の痛みは10から6(NRS改変)と小さくなった。
痛みの軽減度合いが小さくなった事、左上前腸骨棘内側周辺部の筋緊張の要因であると思われる腰部側面の筋緊張を確認し、緩消法を約10分行い、筋弛緩を確認した。結果、左膝ROMが自動で、屈曲約100°時の左膝窩部外側の痛みは10から0(NRS改変)と消失した。
左膝ROMが自動で、屈曲約130°時で左膝窩部外側に痛みはあるものの、立位からしゃがみ動作時の左膝ROMが自動で、屈曲制限がなくなり、仕事が行いやすくなると喜びの報告を受けた。