【患者】10代前半 男性
【主訴】立ったり座ったり走っている時に膝が痛い。
【既往歴】-
【現病歴】約2年前から両膝部にオスグッドの疑いによる痛みが発生し、整骨院に通院していたが痛みに変化なく、サッカーチームの友人が当院で同様の痛みが消失したとの話しを聞き来院。
【現症】目視により両脛骨粗面に膨隆が確認。両膝関節屈曲により両脛骨粗面膝蓋靭帯付着部付近に牽引痛の出現を確認。また左膝関節伸展による左膝蓋靭帯付近の痛みの出現により癒着の可能性有り。特に椅坐位からの起立動作時やサッカープレー時に痛みが発生する。触察により、両大腿直筋周辺部の筋緊張を確認し、両膝蓋靭帯に圧痛有り。左右片足立ちによるジャンプ動作で痛みの出現を確認。
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【施術内容・結果】本症例は、約2年前からオスグッドの疑いによる痛みを両膝蓋靭帯付近に訴えており、両大腿直筋周辺部の筋緊張が要因と考えた。また、左膝関節伸展時にも痛みを訴えている事により、左膝蓋靭帯付近の癒着の可能性も考えた。
初めに、左膝蓋靭帯付近の痛みに対して左膝関節伸展動作で痛みが発生するため左股関節屈曲による左大腿直筋周辺部の筋弛緩を目的とし、左下前腸骨棘の左大腿直筋起始部付近に緩消法を約1分施術し筋弛緩を確認。結果、椅坐位から起立動作時の左膝蓋靭帯付近の痛みが10から3(NRS改変)と小さくなった。
続けて同部位の施術を約1分継続したが痛みに変化が無かったため、疼痛部位でもある左膝蓋靭帯付近に緩消法を約4分施術し、癒着の様な物が外れたと判断できる程の動きを確認できた。結果、椅坐位から起立動作時の左膝蓋靭帯付近の痛みが10から0(NRS改変)と消失した。
次に、右膝蓋靭帯付近の痛みに対して右膝関節上方約10cm付近の筋緊張部に緩消法を約2分施術し筋弛緩を確認。結果、椅坐位から起立動作時の右膝蓋靭帯付近の痛みが10から1(NRS改変)と小さくなった。
次に、疼痛部位である右膝蓋靭帯付近に緩消法を約1分施術し筋弛緩を確認。結果、椅坐位から起立動作時の右膝蓋靭帯付近の痛みが10から0(NRS改変)と消失した。施術後、左右片足に立ちによるジャンプ動作による痛みも消失した。3日後のサッカーの試合の不安も無くなり表情が明るくなり喜んでいた。