【患者】50代後半、男性
【既往歴】脂質異常症
【現病歴】約2カ月前、頚部左側屈動作で頚部右側面に痛みが発生。以降、同動作での痛みが持続し、痛みが増悪したため、知人の紹介により当院に来院された。
続きを読む緩消法研究会では、緩消法施術による症例報告を掲載しています。
【患者】50代後半、男性
【既往歴】脂質異常症
【現病歴】約2カ月前、頚部左側屈動作で頚部右側面に痛みが発生。以降、同動作での痛みが持続し、痛みが増悪したため、知人の紹介により当院に来院された。
続きを読む【現症】頚部関節可動域(以下、ROM)は自動で左側屈約20°で頚部右側面に運動時痛が発生し、ROM制限がある。頚部に安静時痛は確認できない。
【施術と結果】本症例は、約2カ月前から続く頚部左側屈動作での頚部右側面の運動時痛であり、誘因なく発生している筋緊張性の運動痛と可動域制限がみられた。目視および触察により腫脹や熱感は確認できなかったことから、頚部右側屈筋群の筋緊張による血行不良が一つの要因であると考えた。
はじめに、頚部ROM自動左側屈約20°で最も痛みを感じる部位を示指で示してもらったところ、頚部右乳様突起下約2cmの胸鎖乳突筋後縁付近であったため、触察により筋緊張を確認した。同部位周辺に緩消法を約1分施術し、筋緊張を確認した。その結果、頚部左側屈動作での頚部右側面の痛みは10から5(NRS改変)と小さくなった。また、頚部ROMは自動で左側屈約40°と大きなった。
次に、頚部ROM自動左側屈約40°で最も痛みを感じる部位を示指で示してもらったところ、右僧帽筋上部線維付着部周辺であったため、触察により筋緊張を確認した。同部位周辺に緩消法を約2分施術し、筋弛緩を確認した。その結果、頚部左側屈動作での頚部右側面の痛みは10から0(NRS改変)に消失し、頚部ROMは自動で左側屈約55°となり、可動域制限は認められなかった。
施術後、「首が痛くない。頭と目まで楽になった」と話され、笑顔で帰路につかれた。