【患者】60代後半 女性
【主訴】階段の上り下りで右膝が痛い。しゃがんだり正座ができない。
【現病歴】約10年前に、右膝がバキッと鳴って痛みを生じた。その後、日常生活には影響がなかったので経過観察していたが、階段昇降や蹲踞肢位での痛みが残存している。
続きを読む緩消法研究会では、緩消法施術による症例報告を掲載しています。
【患者】60代後半 女性
【主訴】階段の上り下りで右膝が痛い。しゃがんだり正座ができない。
【現病歴】約10年前に、右膝がバキッと鳴って痛みを生じた。その後、日常生活には影響がなかったので経過観察していたが、階段昇降や蹲踞肢位での痛みが残存している。
続きを読む【現症】荷重位での右膝関節可動域(以下、ROM)屈曲約100°で右膝痛あり。
【施術と結果】本症例は、約10年前から右膝痛を訴えており、その要因は患部周辺の筋緊張と考えて触察したところ、右大腿正面遠位1/3周辺に筋緊張が確認できた。
はじめに、最も強い痛みを訴える右膝蓋骨上端外側周辺に約2分施術し、筋弛緩を確認した。その結果、荷重位での右膝ROM屈曲約100°における痛みは10から8(NRS改変)となった。引き続き、同部位周辺に約10分施術し筋弛緩を確認した。その結果、荷重位での右膝ROM屈曲約100°における痛みは10から6(NRS改変)となった。十分な筋弛緩を確認したが症状の改善が乏しため、右膝痛の要因は腰部の筋緊張の影響があると説明し触察したところ、腰部右側面から前方に約2cmの部位に筋緊張が確認できた。同部位に約3分施術し筋弛緩を確認した。その結果、荷重位での右膝ROM屈曲約100°における痛みは10から2(NRS改変)となった。引き続き、同部位周辺に約15分施術し筋弛緩を確認した。その結果、荷重位での右膝ROM屈曲約100°における痛みは10から0(NRS改変)と消失し、荷重位での右膝屈曲約120°まで可動域が改善した。