【患者】60代後半 女性
【主訴】畑仕事をすると左の腰が痛くなる。右側に傾いている側弯症を治したい。
【既往歴】側湾症(10年前に近医にて診断)
【現病歴】10年前に側湾症が見つかり、それ以降1日12時間ほど装具を装着している。腰痛も伴い、数ヶ月前から悪化傾向になり、紹介で来院された。
続きを読む緩消法研究会では、緩消法施術による症例報告を掲載しています。
【患者】60代後半 女性
【主訴】畑仕事をすると左の腰が痛くなる。右側に傾いている側弯症を治したい。
【既往歴】側湾症(10年前に近医にて診断)
【現病歴】10年前に側湾症が見つかり、それ以降1日12時間ほど装具を装着している。腰痛も伴い、数ヶ月前から悪化傾向になり、紹介で来院された。
続きを読む【現症】椅座位時から立位時に軽度の安静時痛が発現し、常時ではないが寝起きや畑仕事を長くやった時には顕著に痛みが現れる。痛みは第2・第3腰椎高位の脊柱起立筋周辺であり、腰部左側のみに痛みが発症する。体は常に右側に約30°傾いている。
【施術と結果】本症例は腰痛を伴う側湾症であるが、痛みを訴える第2・第3腰椎高位の脊柱起立筋周辺を目視及び触察するも熱感、腫脹が確認できなかった為、痛みの要因は筋緊張による血行不良であろうと考えた。
安静時痛は無し。その他の運動痛が発現する状況から腹斜筋辺りの筋緊張があるのではないかと触察したところ、腰部側面の腹斜筋周辺に明らかな筋緊張が確認できた。
腹斜筋周辺の筋弛緩をする事により脊柱起立筋辺りの筋弛緩も可能であると考えた為、腰部側面の腹斜筋辺りに緩消法を約2分行い筋弛緩を確認した。その結果、椅座位時から立時の安静時痛が10から5(NRS改変)となった。
効果が確認できた為、さらに同箇所に約10分行い筋弛緩を確認した。その結果、椅座位時の安静時痛が10から0(NRS改変)と消失した。
この時点でその他の運動痛の有無は確認できなかったが、痛みが消失した状態となった為、その後は腰部の筋緊張が要因の一つであろう側湾を改善させる為、腰部の筋弛緩を行って終了した。右側への傾斜も約20°となった。
こぶ角の計測は行ってはいないが施術前の写真を撮っていた為、施術後の側湾状態を比較していただき、実際に側湾の改善も確認でき「畑仕事を無理なく出来るようになりたい」と帰路につかれた。