【患者】60代前半、女性
【主訴】長時間立っていたり、身体を前に倒すと腰が痛くて辛い。
【既往歴】関節リウマチ(約5年前から他院にて治療中)
【現病歴】約1年前から特に誘因なく腰痛が発生。近医整形外科に通院するも改善なし。その後、他院や整体に通ったこともある。他院レントゲン検査では、腰椎すべり症があるための痛みと言われた。
続きを読む緩消法研究会では、緩消法施術による症例報告を掲載しています。
【患者】60代前半、女性
【主訴】長時間立っていたり、身体を前に倒すと腰が痛くて辛い。
【既往歴】関節リウマチ(約5年前から他院にて治療中)
【現病歴】約1年前から特に誘因なく腰痛が発生。近医整形外科に通院するも改善なし。その後、他院や整体に通ったこともある。他院レントゲン検査では、腰椎すべり症があるための痛みと言われた。
続きを読む【現症】立位体前屈動作による胸腰部屈曲時の指床間距離(Finger Floor Distance : 以下、FFD)は約35cm。第3・4腰椎高位正中から左右に約4横指の範囲で痛みが強くなる。
【検査結果】レントゲン検査にて、L5/sにGrade1(Myerding分類Ⅰ度)の変性すべり症あり。
【施術と結果】本症例は、長時間の起立姿勢維持時にも症状が出るとのことだったが、施術時間中に確認が出来ない為、立位体前屈動作による胸腰部屈曲(以下、同動作)での症状変化を確認する事とした。まず起立筋群の筋緊張による痛みと考え、その要因となる腰部側面の筋緊張の弛緩から始める事とした。
施術者①の施術開始から、約4分で弛緩を確認。同動作によるFFD約35cmでの痛みは10から7(NRS改変)と小さくなり、FFDは約35cmから約30cmと改善が見られた。改善が見られた事から、続けて腰部側面の施術を継続する事とした。
次に、施術者②に交代。施術継続から約8分で弛緩を確認。同動作によるFFDは約30cmから約20cmと改善が見られた。更に継続し、約5分後に同動作によるFFDは0となった。
厳密な計測ではなかったため、FFDはマイナスまで計測出来なかったが、同動作による痛みは10から0と消失しており、「他にもあった症状まで軽くなっているので、狐につままれたようだ。」と驚きの表情を見せられた。ここで、別症状の改善を求められた為、本症例の施術は終了となった。
【考察】レントゲンにて腰椎変性すべり症の所見があっても、腰部筋群の筋緊張を減少させることにより腰痛が改善することが確認できた一例であった。
【その他】本症例は、当院にて、緩消法認定技術者の①筆者②渡邉の2名で順次施術を行った症例であり、施術者を変更しても緩消法の効果を確認出来た症例であった。尚、本症例の検査は施術者①が行った。