【患者】 70代後半女性
【主訴】 「6年前に脊柱管狭窄症で手術をしてから、いろいろ体調が悪いんだけど、特に右耳の方が聞こえが悪くて気になってい
るんです」
【既往歴】 脊柱管狭窄症、脊柱側弯症
【現病歴】 約6年前、脊柱管狭窄症に対し脊髄神経刺激手術を受け、電極を挿入。術後より難聴症状が増悪し、現在は両耳に補聴器を使用している。手術との直接的な因果関係は不明である。
続きを読む緩消法研究会では、緩消法施術による症例報告を掲載しています。
【患者】 70代後半女性
【主訴】 「6年前に脊柱管狭窄症で手術をしてから、いろいろ体調が悪いんだけど、特に右耳の方が聞こえが悪くて気になってい
るんです」
【既往歴】 脊柱管狭窄症、脊柱側弯症
【現病歴】 約6年前、脊柱管狭窄症に対し脊髄神経刺激手術を受け、電極を挿入。術後より難聴症状が増悪し、現在は両耳に補聴器を使用している。手術との直接的な因果関係は不明である。
続きを読む【現症】 右耳の聴力が、左側と比較して7割程度であるとの主観的訴えがある。
【施術と結果】 本症例は、脊柱管狭窄症の手術後に難聴が増悪したとの訴えがあり、また脊柱側弯症状により体幹の右側への傾斜が著明であった。これらを踏まえ、頸部右側の緊張が左側より強いと推察した。触察にて、右耳下腺付近の皮下組織に硬結様状態を確認したため、同部位を施術開始箇所とした。
施術開始より約5分で当該部位の弛緩を確認。患者より「聞こえ方が左と同様になった」との報告を受けた。
本日は、別の症状に関する相談を並行して受けており、そちらの施術へ移行する必要があったため、本部位への施術は終了とした。
【考察】 本症例は、脊柱管狭窄症の手術という大きな外的侵襲の後に難聴が増悪しているが、耳周部の組織を弛緩させることで短時間での聴力変化を認めた。触察により確認された耳下腺付近の組織の硬化が、聴覚機能の阻害要因となっていた可能性が考えられる。脊柱側弯に伴う頸部周辺の緊張不均衡が、これら局所の組織硬化に関与していると推察される。
【その他】 短時間の施術で左右の聴力差が改善されたことから、筋緊張の除去が聴覚症状の緩和に有効であることを示す事例となった。今回は時間の制約により別症状の施術へ移行したが、継続的な経過観察が望ましいと考えられる。