【患者】70代後半 女性
【主訴】「昨日、町内の草取りをしたのがいけなかったのかしら。今朝になってから、太ももの外側が痺れて痛くて……。今月、もう一回ゴルフに行きたいと思っているんだけど、行けるようになるかしら」
【既往歴】変形性膝関節症、肩関節周囲炎
【現病歴】来院前日に町内の除草作業に従事した。継続的な施術により作業自体は支障なく遂行できたが、翌日の起床時より左大腿部外側全域に痺れを伴う痛みが出現した。症状が持続したため、当日中に来院となった。
続きを読む緩消法研究会では、緩消法施術による症例報告を掲載しています。
【患者】70代後半 女性
【主訴】「昨日、町内の草取りをしたのがいけなかったのかしら。今朝になってから、太ももの外側が痺れて痛くて……。今月、もう一回ゴルフに行きたいと思っているんだけど、行けるようになるかしら」
【既往歴】変形性膝関節症、肩関節周囲炎
【現病歴】来院前日に町内の除草作業に従事した。継続的な施術により作業自体は支障なく遂行できたが、翌日の起床時より左大腿部外側全域に痺れを伴う痛みが出現した。症状が持続したため、当日中に来院となった。
続きを読む【現症】左大腿部外側の近位から遠位にかけて広範囲に痺れと痛みを訴えていた。安静時痛を認め、起立および歩行動作時には痛みの強度が1〜2割増強していた。発赤、腫脹、熱感などの明らかな炎症所見は認められなかった。
【施術と結果】 本症例は、除草作業翌日の発症であり炎症所見も認められないことから、作業姿勢に起因する過剰な筋緊張が要因であると推察された。過去の膝痛に対する施術履歴から腰部の関与を疑い触察を行ったところ、以前よりも著明な筋緊張が確認された。このため、主訴部位の直上にあたる腰部側面を施術開始部位とした。
施術開始より約1分で弛緩を触知し、患者からは「痺れを伴う痛みが楽になった感じがする」との報告を受けた。痛みはNRS10から7へと変化した。反応が確認されたため、同部位への施術を継続した。
施術開始から約5分で痛みはNRS4まで軽減し、さらに継続して約15分経過した時点で「痛みも痺れも完全に消えた」との報告を受けた。NRSは0となり、主訴の消失を確認したため、その後は別症状に対する施術へ移行した。
【考察】 本症例は、除草作業時の中腰および体幹屈曲姿勢の持続が誘因となり、腰部側面の筋群に過緊張が生じた可能性が示唆される。左大腿部外側に広範な痺れを伴う症状から、腰部筋群の緊張が外側大腿皮神経への機械的ストレス、あるいは神経根周囲の環境変化を引き起こした可能性が考えられた。施術開始直後からNRSの速やかな低下が確認されたことは、筋緊張の弛緩が神経症状の改善に直接的に関与した可能性を示唆する。
【その他】 主訴である痺れおよび痛みがNRS0まで消失したことから、月内のゴルフ再開は可能と判断された。再発予防として腰部側面のセルフケアを指導し、施術を終了した。