【患者】70代前半 女性
【主訴】「歯医者で治療を受けるのに、口を開け続けるのが辛い。明日、歯医者に行くので少しでも軽くして欲しい。」
【現病歴】患者の記憶によると、物心つく頃から指1本分程度の開口が限界であったという。緩消法を知り、約5年前から腰部・頚部の筋弛緩を行うことで、指2本分程度の開口は可能となっていた。
続きを読む緩消法研究会では、緩消法施術による症例報告を掲載しています。
【患者】70代前半 女性
【主訴】「歯医者で治療を受けるのに、口を開け続けるのが辛い。明日、歯医者に行くので少しでも軽くして欲しい。」
【現病歴】患者の記憶によると、物心つく頃から指1本分程度の開口が限界であったという。緩消法を知り、約5年前から腰部・頚部の筋弛緩を行うことで、指2本分程度の開口は可能となっていた。
続きを読む【現症】歯科治療時にバイトブロックを使用し指2本分の開口状態を継続させても、1〜2分程度で顎関節周辺に強い緊張が生じ、痛みを伴うとの訴えがあった。
【施術と結果】本症例は、顎関節周辺部の筋腱群の緊張によるものと推察された。触察にて左右咬筋周辺に緊張を確認したため、当該部位を施術開始箇所とした。
施術開始から約2分で筋緊張の弛緩が触知され、開口時の引張感は主観で10から9へ改善したとの報告を受けた。変化が認められたことから、同部位への施術継続を決定した。
続けて約15分の施術で、引張感は10から6へ改善したとの報告を受けた。この時点で当日の施術は終了したが、翌日の歯科治療時には、「いつもより、口を開けているのがとても楽になった。」との報告を受けた。
【その他】後日の報告では、「そういえば、膝が痛かったのが、顎が楽になったのと同時に楽になっていた。」との発言があった。これは、筋膜のつながりの影響が考えられると推察された。その中心には腰部の筋緊張があると考えられるため、患者からも腰部の筋弛緩を今後も継続したいとの希望があった。