【患者】10代後半 男性
【主訴】「二ヶ月前にスパーリング中、相手の肘を蹴ってしまって、甲が痛くてサンドバックも蹴られない状態で、練習が出来なくて困っている。」
【現病歴】約2ヶ月前にスパーリング中、相手の肘を蹴ったことで右足甲部に痛みが発症した。近医整形外科にて骨折はなく、打撲と診断された。
続きを読む緩消法研究会では、緩消法施術による症例報告を掲載しています。
【患者】10代後半 男性
【主訴】「二ヶ月前にスパーリング中、相手の肘を蹴ってしまって、甲が痛くてサンドバックも蹴られない状態で、練習が出来なくて困っている。」
【現病歴】約2ヶ月前にスパーリング中、相手の肘を蹴ったことで右足甲部に痛みが発症した。近医整形外科にて骨折はなく、打撲と診断された。
続きを読む【現症】右足甲部中心付近に膨隆が認められたが、発赤・熱感は認められなかった。指先で軽く押圧すると痛みを訴えた。歩行には支障はなかったが、ステップを踏む動作時に強く踏み込むと痛みを訴えた。
【施術と結果】本症例は、約2ヶ月前の負傷であること、および骨折が認められないことから、筋腱群の緊張や軟部組織の癒着などが要因である可能性が推察された。そのため、膨隆部近位から施術を開始することとした。
施術開始から約25分で、膨隆は主観で約60%にまで縮小したとの報告を受けた。施術前は触れるだけでも痛みを感じる状態であったが、同席のご家族への試し蹴りでは痛みを感じないとの報告を受け、当日の施術は終了となった。
【考察】本症例は、過去の外傷によって生じた筋腱群の緊張や軟部組織の癒着が、長期にわたる疼痛と機能障害の原因となる可能性を示唆するものであったと考えられる。短時間の施術で痛みの軽減と機能改善がみられたことから、このような状態に対する緩消法の有用性が示唆される。