【患者】50代後半 男性
【主訴】サーフィンで右膝を怪我して、ギプスで固定してはずした後に筋力を戻す為スクワットをしていたら、半年程前から右の太腿の前側から膝にかけて痛くなり、一時期歩けない程だった。
【既往歴】-
【現病歴】サーフィンで右内側側副靱帯を損傷し、近医整形外科でギプス固定され、はずした後に筋力を戻す為スクワットをするよう指導を受け、毎日スクワットをしていたところ、半年程前に右大腿部前面から右膝関節にかけて強い痛みが生じた。一時期は歩行が困難な程で、別の近医整形外科を受診したところ筋損傷が原因と言われ、安静を指示された。現在は痛みが軽減し歩行も可能だが、右膝関節周辺に痛みが残存している。
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【現症】安静時に右膝関節周辺に倦怠感有り。右膝関節可動域(以下、ROM)は自動で屈曲約90°で痛みによるROM制限を確認。
【施術と結果】本症例は、右内側側副靱帯の損傷後の運動によって右膝関節周辺に痛みが生じており、目視と触察により腫脹や熱感が確認できないことから、右膝関節周辺の筋緊張が要因と考えた。
先ず、右膝ROM自動屈曲約90°肢位で最も痛みを感じる部位を示指で示してもらったところ、右膝蓋骨上部周辺を示した為、触察により筋緊張を確認し、緩消法を約2分施術し筋弛緩を確認。結果、右膝関節屈曲動作での痛みは10から8(NRS改変)と小さくなり、右膝ROMは自動で屈曲約100°と大きくなった。
次に、右膝関節周辺の筋緊張は、右上前腸骨棘周辺の筋緊張が要因と考え、触察により筋緊張を確認し、緩消法を約5分施術し筋弛緩を確認。結果、右膝関節屈曲動作での痛みは10から7(NRS改変)と小さくなったが、右膝ROMは自動で屈曲約100°と変化は無かった。
筋弛緩の割合に対して症状に変化があまり見られなかった為、範囲を広げて右大腿直筋周辺を触察したところ、右大腿直筋中央周辺の筋の収縮に制限が有り筋の癒着と考えた。同部位周辺に緩消法を約7分施術し筋弛緩を確認。結果、右膝関節屈曲動作での痛みは10から3(NRS改変)と小さくなり、右膝ROMは自動で屈曲約120°と大きくなった。
またサーフィンができるようになるという希望が持てたと笑顔でお帰りいただいた。