【患者】40代前半 女性
【主訴】副乳の手術後に右肩を動かさない様に固定していたら右肩が固まって動かせなくなった。
【既往歴】(-)
【現病歴】約2週間前に右副乳除去手術を行った。術後から約10日間、右肩関節に包帯固定をしていた。現在、右肩関節に可動域制限が残存している。
続きを読む緩消法研究会では、緩消法施術による症例報告を掲載しています。
【患者】40代前半 女性
【主訴】副乳の手術後に右肩を動かさない様に固定していたら右肩が固まって動かせなくなった。
【既往歴】(-)
【現病歴】約2週間前に右副乳除去手術を行った。術後から約10日間、右肩関節に包帯固定をしていた。現在、右肩関節に可動域制限が残存している。
続きを読む【現症】右肩関節可動域(以下、ROM)は自動屈曲約90°、自動外転約90°で右肩関節前面に痛みが発生、安静時痛なし。
【施術と結果】本症例は、2週間前に行った副乳除去手術後に発症した右肩関節可動域制限を訴えているが、包帯固定による安静によって肩関節周辺の筋が緊張する事で起こった血行不良が痛みと右肩関節ROM制限の原因と考えた。
先ず、腋窩前壁の大胸筋周辺を触察したところ筋緊張を確認した。同部位に緩消法を約2分施術し筋弛緩を確認した結果、右肩関節ROMは自動屈曲約110°、自動外転約100°となり、痛みは10から8(NRS改変)と小さくなった。
改善が見られたことから、さらに同部位周辺の筋緊張部位に約10分施術し筋弛緩を確認した結果、右肩関節ROMは自動屈曲約150°、自動外転約150°となり、痛みは10から5(NRS改変)と小さくなった。
次に、上腕部を触察したところ筋緊張を確認し、上腕二頭筋と思われる部位周辺に約15分施術した結果、右肩関節ROMは自動屈曲約170°、自動外転約170°となり、痛みは10から3(NRS改変)と小さくなった。
最後に、上肢の筋緊張は腰部の筋緊張が要因と考えられることから、腰部側面を触察したところ、腰部右側面の中央から前方4㎝周辺に筋緊張を確認した。同部位に緩消法を約15分施術し筋弛緩を確認した結果、腰部側面の押圧深は約3.0cmから約3.5㎝と筋弛緩を確認し右肩関節ROMは自動屈曲約180°、自動外転約180°となり、痛みは10から2(NRS改変)と小さくなった。
「術後の後遺症でショックを受けていたが、治る希望がでて良かった」と喜んでいただけた。