【患者】60代後半、女性
【主訴】左足先の痺れ
【既往歴】左足根管症候群手術(約1年半前)
【現病歴】約5年半前、特に誘因なく両足底遠位部から足趾全体にかけて痺れが発生。自然治癒を期待していたが改善せず徐々に悪化してきたため、約2年前に近医整形外科を受診。足根管症候群の診断を受けた。痺れが強いため手術を行ったが、2割程度しか改善しなかった。脳からの問題を指摘され、現在は他院脳神経外科にて鎮痛剤等で投薬加療中。何か他に改善できる方法は無いかの相談も含めて、当院へ来院された。
続きを読む緩消法研究会では、緩消法施術による症例報告を掲載しています。
【患者】60代後半、女性
【主訴】左足先の痺れ
【既往歴】左足根管症候群手術(約1年半前)
【現病歴】約5年半前、特に誘因なく両足底遠位部から足趾全体にかけて痺れが発生。自然治癒を期待していたが改善せず徐々に悪化してきたため、約2年前に近医整形外科を受診。足根管症候群の診断を受けた。痺れが強いため手術を行ったが、2割程度しか改善しなかった。脳からの問題を指摘され、現在は他院脳神経外科にて鎮痛剤等で投薬加療中。何か他に改善できる方法は無いかの相談も含めて、当院へ来院された。
続きを読む【現症】安静時に左足底遠位部(以下、部位A)と母趾から小趾の中足骨骨頭周辺部より趾尖にかけて(以下、部位B)痺れ感あり。
【検査結果】足趾に運動麻痺なし。
【施術と結果】本症例は、足根管症候群の手術を受けており、約5cmの術痕を足関節内果遠位部に認めた。術後、著明な症状改善が見られなかったとの事から、術痕より近位部の筋腱緊張亢進が混在していると推察。膝窩遠位部に筋緊張と見られる箇所を触察にて確認したため、そこを施術開始箇所とした。(また、健側患側の比較は、左右に同症状を訴えていた為、確認は出来なかったが、左に強く症状を訴えていたことから、左から対応した。)
まずは、施術者①から施術開始。約2分で弛緩を確認。部位Aの痺れのみ主観で2割減との報告を受けた。症状に変化が見られた事から、同箇所への施術を継続する事とした。
次に、施術者②に交代し同部位への施術を継続。約2分後、部位Aの痺れは更に2割減となり、合計4割減になったと報告を受けた。部位Bは変化なかった。
その後は、同部位への施術を約5分行ったものの変化が見られなかった為、次に膝窩周辺の緊張亢進を含め、趾尖に掛けての痺れの要因と考えられる腰部側面への施術に移行する事とした。
施術者①に戻り、左腰部側面への施術を開始。約10分で弛緩を確認。部位Aと部位Bのうち中足骨骨頭周辺部の痺れが消失し、趾尖部の痺れのみとなったと報告を受けた。
更に施術者②に交代し、腰部側面への施術を継続。約10分で残りの趾尖部の痺れも4割減となったとの報告を受けた。「このようなやり方で、自分でも治せそうなら覚えたい」と喜びの報告を受けた。
【考察】術後に残存する痺れにおいても緩消法にて改善することができた。投薬だけにとどまらず一度試行してみるべき方法であると改めて感じた一例であった。
【その他】本症例は、当院にて、緩消法認定技術者の①筆者②渡邉の2名で順次施術を行った症例であり、施術者を変更しても緩消法の効果を確認出来た症例であった。尚、本症例の検査は施術者①が行った。