2ヶ月続く椅坐位から起立時に発痛する腰痛の改善例

【現症】椅坐位から起立動作時に痛みを伴い、歩行が慣れてくると痛みは軽減する。腰部関節可動域（以下、ＲＯＭ）前屈、自動約２０°で仙腸関節上方腸骨稜上縁に発痛。

【施術と結果】本症例は、2ヶ月前から続く椅坐位からの起立と、前屈動作時に腰部の痛みを訴えており、目視・触察にて熱感や腫脹は確認できなかったことから、要因は筋緊張による血行不良と推測した。発痛部位は腰部後面であるが、腰部後面の筋弛緩をさせていくには、腰部側面の筋弛緩の必要があると考え、先ず、腰部側面の筋を触察し、体表より押圧深約２cmの筋に筋緊張を確認した。同部位に約2分緩消法を施し、体表より押圧深約3cmとなった結果、痛みは10から8（NRS改変）となった為、継続して更に約10分緩消法を施し、体表より押圧深約5cmとなった結果、腰部ＲＯＭ、前屈、自動約３０°起立動作時の痛みは10から3（NRS改変）となった。

　次に、腰部後面の痛みを訴える脊柱起立筋の仙腸関節付着部に緩消法を約10分施し、筋弛緩を確認した結果、腰部ＲＯＭ、前屈、自動約40°起立動作時の痛みは10から0（NRS改変）となった。